top of page
横村 出 / Izuru Yokomura
11月6日読了時間: 4分
戦争とプロパガンダ (下)
ウクライナ侵攻直後の2022年5月、第2次大戦の戦勝式典でのプーチン演説を世界が注視した。ロシアへの差し迫った脅威として、「ウクライナが核兵器取得の可能性を公表した」「米国とその取り巻きのネオナチとの衝突は避けられない」と、戦争を正当化するプロパガンダを並べたてた。...
横村 出 / Izuru Yokomura
11月5日読了時間: 4分
戦争とプロパガンダ (中)
2001年9月11日、米本土で3000人の市民が犠牲になった同時多発テロが起きた。実行犯を操るテロ組織アルカイダへの報復と、アフガニスタンのタリバン政権を崩壊させるため、米軍とNATO軍を主力とする戦争がはじまった。テロ事件の衝撃の大きさから、米国が唱えた〝テロとの戦い〟に...
横村 出 / Izuru Yokomura
11月2日読了時間: 4分
戦争とプロパガンダ (上)
ロシアであれ、米国や中国であれ、覇権国の存立要件は、常に対決と戦争にある。あたかも、マグロが回遊しつづけなければ酸欠死するのと同じだ。 ただし、19世紀以前の絶対主義の時代と違い、20世紀以降の国民国家は、戦争遂行のため〝説明責任〟が伴う。国民に対して兵士としての労働と金銭...
横村 出 / Izuru Yokomura
7月1日読了時間: 4分
殺し合う人の命を救えるか?
いまもつづくパレスチナやウクライナでの戦争では、多数の医療施設が攻撃を受けている。パレスチナ自治区ガザに対するイスラエル軍の空爆と侵攻で、地域の基幹病院は廃墟と化した。なかでも標的となったアル・シファ病院では、200人以上のパレスチナ人が殺害された。...
横村 出 / Izuru Yokomura
3月25日読了時間: 3分
嗤うマトリョーシカ
モスクワでふたたび、市民を巻きこむ凄惨なテロが起きた。イスラム過激派の温床である中央アジアで、パズルのように入り組む最深部の出身者が、実行犯として拘束された。そもそもロシアでは、真性なテロと誘引されたテロの線引きがあいまいなうえ、事態を〝駆け引き〟に転じる謀略に長けている。...
横村 出 / Izuru Yokomura
3月10日読了時間: 3分
チグリス川の鯉
紛争地へ取材で出かけたときに、もっとも難しいのが〝どう身を守るか〟なのはいうまでもない。それともうひとつ、〝どうやって食べるか〟も難題だ。アメリカの大テレビ局なら、ヘリやトラックでホットドッグやコーラを戦場まで運びこめるが、わたしたちは違った。...
横村 出 / Izuru Yokomura
3月4日読了時間: 2分
約束の地のフムス
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教にとって、共通の祖アブラハムに約束された土地を〝カナン〟という。その中心が、聖地エルサレムである。これまでそこを訪れるたび、必ず立ち寄るレストランがあった。とてもおいしい地元の料理〝フムス〟を味わえるからだ。...
横村 出 / Izuru Yokomura
1月13日読了時間: 2分
作家 開高健のベトナム戦争 ⑵
開高がベトナムの戦場に入ったのは、南ベトナムへの米国の介入が本格化した時期だった。「本物の戦争が知りたい」と、戦場を志願し〝ベンキャット〟と呼ばれた密林の最前線へ送られる。従軍した米軍部隊の200人中、生き残ったのは開高と秋元啓一カメラマンを含め17人、という激戦に遭遇する...
横村 出 / Izuru Yokomura
1月12日読了時間: 2分
作家 開高健のベトナム戦争 ⑴
ロシアであれ、米国や中国であれ、覇権国の存立要件は、常に対決と戦争にある。あたかも、マグロが回遊しつづけなければ酸欠死するのと同じだ。ロシアによるウクライナ侵攻が混迷を深めるなか、ベトナム戦争が終結した〝パリ協定〟から50年目のいま、かつての戦争から学ぶ教訓は多い。...
横村 出 / Izuru Yokomura
1月11日読了時間: 3分
「だまされるな」
米国のジョージ・W.ブッシュが2003年に始めたイラク戦争をめぐって、賛否両論で世界が分断されていたころ。モスクワでは、ブッシュとプーチンのふたりの政治家にからめた〝ロシアン・ジョーク〟がささやかれていた。 プーチンはもちろんだが、当時のブッシュも国際社会と世論を軽視した〝...
bottom of page