

ジャーナリズムに命を賭けられるか?
米国のトランプとウクライナのゼレンスキーがワシントンで会談し「口論の末、決裂した」とニュースになった。頭に血がのぼったトランプは、ゼレンスキーに対し「(あなたは)カードを持っていない!」と言い放った。コメディアン出身の才能であろうか、ゼレンスキーは「これはカード(トランプ)...
横村 出|Izuru Yokomura
3月11日


プーチンとトランプの蜜月
米国のトランプは、昨秋の選挙戦で「自分が大統領に就任したら24時間以内にウクライナ戦争を終わらせる」と言ったはずだ。1月20日の大統領就任式から1週間過ぎても、その気配はない。もっとも本人は、最近の記者会見で追及され、「6カ月か、それより早く(戦争を)終わらせたい」と、言葉...
横村 出|Izuru Yokomura
1月27日


命を守るジャーナリズム
世界では、2024年1年間のうちに戦争によって約19万人が死亡したという。ここ数年間で3割以上も増えている。12月末にはパレスチナのガザシティにある病院がイスラエル軍によって破壊され、2025年の元日にはウクライナの市街地がロシア軍の100機以上の無人機によって攻撃された。...


能『柏崎』の謎 ⑷
世阿弥の『風姿花伝』と並び、その奥義を伝える『申楽(さるがく)談儀』に興味深い一節があった。能『柏崎』の原作の「悪きところ」を削り、「良きこと」を加えたという。謎めいて意味深な言葉こそが、このエッセイの出発点になった。 世阿弥が加えた良い工夫は、600年余も演じつづけられる...


能『柏崎』の謎 ⑶
世阿弥が改作した能『柏崎』の原作者はだれか——。室町時代に申楽で知られた榎並(えなみ)座の役者説と、親鸞の子孫の存覚(ぞんがく)節があることを紹介した。この能には「実話風の影がある」と私見を書いたが、もう少し深掘りしてみたい。登場人物をめぐる謎である。...